刀剣への熱いまなざし
- atsux.
- 5月3日
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更新日:1 日前
「日本語オンラインクラス散歩道」ブログ 25.05-⑦
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<女性たちが魅せられる刀剣>
両国にある刀剣博物館で「江戸三作<正秀・直胤・清麿>展」を見ました。
JR両国駅西口を出ると、すぐ見える大きな緑色の屋根の建物が、一月と五月と九月に大相撲の開催場所となる両国国技館です。駅を背にして、両国国技館の前を通り過ぎてゆくと、墨田区立旧安田庭園があり、その庭園の角に刀剣博物館があります。

刀剣の鑑賞と言えば、以前はどちらかというと年配の男性の趣味で、とてもマイナーな趣味という印象でした。ところが、近年、確実に熱を帯びてきているのが、女性たちの刀剣ブームです。今日見に行った展覧会も、来観者の7割ほどは若い女性だったように思います。
このブームの火付け役と言えるのが、刀剣を擬人化した人気ゲームの存在です。歴史上の名刀たちが魅力的な男性キャラクターとして描かれ、その美しいビジュアルや、それぞれの刀が持つ背景や物語が、本物の刀剣が持つ魅力を知るきっかけを作ってくれたようです。
<受け継がれる歴史と文化>
刀剣は、単なる武器や美術品という枠には収まりきらない、特別な存在です。その一本一本には、作られた時代、持ち主、そして関わった人々の物語が刻まれています。刀身のそりの美しさ、地鉄(じがね)の美しさ、刃文(はもん)の美しさ、柄(つか)や鞘(さや)に施された装飾の精緻さからは、当時の技術の高さや、求め続けた美の究極の姿が伝わってきます。武士の精神の象徴として、刀剣が背負ってきた歴史の重みに心が動かされます。

刀剣ブームは、SNSの存在なしでは考えられません。刀剣に関する情報交換や、鑑賞会の情報交換が活発に行われています。共通の話題を持つ仲間との交流は、刀剣への興味をさらに深め、より主体的な楽しみ方へと進化しているようです。
これからの刀剣ブームは、さらに多様化し、深化していくことが予想されます。国際化が進んでいることも、博物館に一歩踏み込んだだけで、すぐ感じ取ることができます。刀剣ブームは、日本の歴史や文化を再発見し、新たな視点から光を当て、その真の魅力を世界に発信できる貴重な存在になっているように思います。
それでは次回、またお会いしましょう。

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